こんにちは、iN HAMAMATSU.COM 編集長です。
昨日、「中田島砂丘を未来へつなげるシンポジウム」に参加してきました。
防潮堤が建設中の中田島砂丘の現状や今後について、専門家の方々からコアなお話を聞き、
知らない事ばかりで大変勉強になりました。
シンポジウムの様子は
こちら(はまぞう 佐野さんブログ)をごらんください。
今、中田島砂丘の真ん中に防潮堤が作られようとしています。
それにより、すでに浸食され減っている砂浜がさらに少なくなり、
雄大な自然景観も損なわれると言われています。
ただ、防潮堤は、命を守る為の物でもあり、必要ないとは簡単に言えません。
そもそも、私個人としては、防潮堤については、見てみぬ振りをしてきた人間です。
他人事のように自ら知ろうともしなかった。そこは、反省すべき点であります。
そんな理由で、防潮堤建設についての詳細は、これから学んでいくとして、
私的には、シンポジウムの中でも出て来た「観光資源」として考えてみました。
中田島砂丘、言わずと知れた観光地です。
地元の方は意外と気付かないけれど、平日の昼間でも若いグループやカップルが来て、写真を撮ったり、水と戯れたり、いわゆるインスタジェニックな光景が見られます。
おばさんになると、靴に砂が入るとか疲れるとか・・・もはやそうなりますけどね・・・
私個人の肌感覚からすると、中田島砂丘は、浜松一、若者が自発的に来たくなる観光地であると感じています。
みなさんが、口々に言われていた、中田島砂丘の自然環境・景観を将来の子供たちに残していく。
環境教育は、人間形成に大変重要な役割を持ちます。
さらに、長い年月をかけて培われた自然は何物にも変えられない・簡単に壊してはいけない。
それは、大前提です。
では、現実的に観光資源として残して行く為にはどうしたら良いかという事を考える必要があります。
守る為には、コストがかかります。
市民団体や個人が、有志で、寄付金を募って、善意で長年活動し続けてくださっています。
自然な砂浜を守る為に、実は、行政がお金をかけて整備してる部分がある事も知りました。
駐車場・公衆トイレなどなど、コストがかかります。
今までは、ほぼ税金や寄付金で賄われてきているんだと思います。
観光地として子供たちに残して行く為に、税金の負担も残していくという現実にもなります。
という事は、その負担を少しでも減らす為に、
観光地として、継続的に稼ぎ・潤う地域を作ってあげられなければ、大人のエゴで終わってします。
砂浜が直接お金を稼げなくとも、砂浜が人を惹きつけ、来た人が喜びをもって
地域で楽しみお金を落としてくれる。ポジティブなお金の循環を作っていくのも大人の責任です。
例えは少し違いますが、
New York チェルシーのハイライン
もともと工場地帯の再開発により廃墟となった貨物列車の高架橋を見事に緑の空中庭園に変身させました。今では、街のシンボルになり多くの観光客を呼びこんでいます。
ハイラインで憩い・チェルシーの街で買い・飲み・遊ぶ、良い循環が生まれています。
一見、ネガティブな構造物も見事にプラスに活用している例ではないかと思うのです。
では、中田島砂丘の防潮堤、建設場所は検討の余地があるとしても、
出来きることは避けられないネガティブな構造物を、ポジティブな象徴として活用するには?
中田島砂丘を活かした観光街づくりについても議論されていく
第一歩が昨日だったんだと思います!
このシンポジウムは、広告業界の先輩の松下さんが、主催されました。
広告屋として、社会の問題を広く伝える役目は、私自身も大切だと日々思っています。
松下さん、たくさん気づかせてくださって、ありがとうございました!
1983年〜1987年まで中田島砂丘で「浜松野外美術展」が行われていたそう。